1.ポージング
レースクイーンなどがモデルを務めているファン向けの小規模撮影会とアマチュアカメラマンの作品作りを目的としたポートレートの撮影会とでは、モデルのポーズや表情が違うことをまず知っておかなければなりません。
ポートレートの撮影会でポーズは得意とばかり、撮影している場所の光線や背景、参加しているカメラマンの撮影目的を考えずに、小規模のファン向け撮影会のポーズをするモデルがたまにいますが、モデルとしては役員や参加しているカメラマンの意向にあわせてポーズをするようにしましょう。 同じ時期にモデルとして採用されても、数ヶ月後には人気があるモデル、うまいモデルとそうでないモデルとかなりの差ができてしまいます。どのようにしたら撮影会のモデルとして上達するのでしょうか。
モデルとしてポーズや表情などの写真表現が上達する方法は次のとおりです。容姿端麗、スタイル抜群、正面を向いて無表情でも写真になるモデルもたまにいますが、撮影会のモデルとしては、さまざまな表情、ポーズができないと務まりません。
1.ポートレート撮影に慣れている写真表現がうまい写真家に教えてもらいながらモデルをやる。
2.撮影会に多く出場して、さまざまなカメラマンの要望に応えて経験を積む。
3.応募作品の品評会にも参加し、自分を撮影した写真を見せてもらうとともに、上位入賞した作品との違いを研究する。
4.写真展、写真誌、女性誌、グラビア誌などをよく見て、ポーズや表情を覚える。
5.撮影した写真を公開しているインターネットのサイトを見て、自分の写真と他のモデルの写真と比べてみる。
ポーズや表情づくりは頭で覚えるのではなく、体で覚えるのです。大きな鏡の前でポーズや表情づくりの練習をしましょう。
2.ファッション
モデルが気に入った服が一番いいのです。
モデルが美しく見える服が一番いいのです。撮影する立場からすれば、体の線がはっきり出て、男性から見ても、女性から見ても、撮影するモデルを魅力的と感じるような服を着てほしいと思います。女優やファッション誌のモデルがどのような服を着ているかを参考にするとよいでしょう。
撮影会の主催者、または撮影をする写真家と出場するモデルが事前に企画をよく相談することが重要です。どのような撮影意図なのか、何を表現しようとしているのかにより、洋服・和服・浴衣・水着というだけでなく、どのような感じの何色の服をきるのかが決まります。服装の色は、意図的に白や黒を着る場合以外は、色や柄がある物の方が無難でしょう。背景が何色かを考え、同系色よりは反対色にして目立つ、引き立つようにするのが一般的ですが、わざと同系色にする場合もあります。たとえば、茶色のレンガの洋館で少し色の濃さをずらした茶系統を着る場合などです。なお、主役はモデル本人ですから、高価なブランドの服を着る必要はなく、目立ちすぎる装飾品はさけましょう。
年齢にもよりますが、20歳代の女性の場合は、セクシーや色気が魅力ですから、少し冒険をするぐらいの露出度の服を着て、写真を見る男性諸氏を自分の美貌で魅了する、写真を撮る彼氏を誘惑するのも面白いでしょう。冬でも東京はそれほど寒くありませんし、一般社会でもコートをきたまま客に会うのは失礼であり、ましてモデルなのですから、コートは脱いでセーターを着るなどして、寒さに耐えて頑張ったほうがいいでしょう。小雨程度では傘をささないモデルもいます。けっして強制ではありませんが、モデルが一生懸命であれば、カメラマンもいい写真を撮り、応援してあげたくなります。ただし、下着が出ている写真はポートレートとしては失敗作品ですので、撮影中に下着が服から出ないように注意します。
自信をもって、ヘアメークをし、魅力的な服を着て、ポーズをとれば、大部分の女性は変身し、プロのモデルのように写ってしまいます。
3.ヘアメーク
モデルとしては、美容師などヘアメークの専門家に相談したり、デパートの化粧品売り場で教わったり、女性誌で研究してください。
写真撮影としては、目鼻立ちのくっきりとした、通常より濃い目の化粧がいいようです。顔に立体感がでて彫が深く見えたほうが、美人に見えます。女優や一流モデルのヘアメークを参考にするとよいでしょう。
最近は芸術性がない写真が氾濫していますが、ポートレートとは、写真家とモデルの協同創作なのです。モデルも女優も撮影意図に合わせて演じることは同じです。撮影会やグラビアの場合はカメラマンの好みによりますが、濃い目の化粧がいいようです。写真集や作品として創作する場合は、場所、背景、光線、ヘアメーク、衣装を考えて、その役にあった化粧をヘヤメークがすることになるでしょう。
女性の場合、ヘアメークと服とポーズを変えれば、別人のように変身します。コスプレを漫画の主人公のものまねとするのではなく、お城を背景としたお姫様とか、洋館を背景にしてドレスを着た淑女とか、京都の舞妓さんとか、いつもの自分ではない自分に変身するのも面白いでしょう。
そこまではやらなくても、かわいらしさ、セクシーや色気、知的、優雅さ、スポーティーなど女性の魅力はいろいろあり、女性が人生でもっとも輝いている時期に、さまざまなヘアメークを楽しみ、自分の魅力を記録しておくことは、一生の記念になるでしょう。まず自分にあうヘアメークであることが基本ですが、その次にさまざまなヘアメークをして、自分の魅力を表現しましょう。